海事監督官は、ケイマン諸島の船舶に関する苦情や紛争など、乗組員が抱える問題に対処するため、海事局法(Maritime Authority Law)の下で任命されたケイマン諸島海事局(MACI)の監督官です。海事監督官が対処する問題には、賃金紛争も含まれます。海事監督官は、船員の行動や健康、ケイマン諸島の船舶上での出生、死亡に関する調査も行います。
主な責任
海事監督官は、主に船員に関する問題に対処します。これには、居住設備や食事、帰還、労働時間、医療費の支払い、賃金紛争の仲裁などに関連する苦情が含まれます。海事監督官は、海上の労働に関する条約(Maritime Labour Convention:MLC)の対象外である個人で登録した船員を含め、すべての船舶の全乗組員に対応します。
海事監督官は、船舶所有者と船員当事者双方の利益を守るため、紛争に積極的に関わり、すべての紛争において両当事者が互いに満足できる解決策を導き出すために尽力します。苦情や紛争を報告する際は、契約書のコピー、あらゆる補足情報、代理人の連絡先、代理人への委任の意思など、できる限り多くの情報を海事監督官に提供することが重要となります。
海事監督官の仲裁により通常問題は解決しますが、解決策が見つからない場合もあります。解決策が見つからない場合、2つのオプションがあります。第1のオプションは、法的措置です。第2のオプションは、紛争に関して拘束力のある決定を下すことを両当事者が海事監督官に依頼することです。この場合、海事監督官は両当事者から提出された資料を審査し、決定を下します。法律の下、この決定は法的拘束力を持ちます。
海事監督官にお問い合わせ になるか、ケイマン諸島海事局(MACI)のイギリスオフィスまでお電話でお問い合わせください。
ケイマン諸島の船舶上または陸上での出生、死亡については、必ずMACIに報告してください( 海事監督官または報告窓口までお問い合わせください)
死亡に関する調査
死亡者が出た場合、商船法(Merchant Shipping Law)で義務付けられている通り、海事監督官が死亡に関する調査を行います。この調査は書面でのやりとりで行われます。また、現場検証が必要になる場合があります。調査終了後、海事監督官がケイマン諸島の戸籍係に出生または死亡を報告します。
死亡の報告 - PDF をダウンロード
船上か陸上かその他の場所かを問わず、船員、臨時労働者、乗客が死亡した場合、船長は「Form RD1」(死亡報告書)を使用して、死亡日の3日以内にCayman Islands Shipping Registryの海事監督官に報告する必要があります。[報告書のPDFは上記リンクからダウンロードできます]、事故による死亡はこのプロセスの対象外となります。すぐにすべての情報を入手できない可能性がありますが、死亡証明書、公用航海日誌の内容、死に至るまでの状況および死亡直後の状況に関する詳細な報告書のコピーは調査に役立ちます。事故による死亡については、海難調査を参照してください。
出生の報告 - PDF をダウンロード
ケイマン諸島の船上での出生について、船長は「Form RB1」(出生報告書)を使用して、出生日から7日以内にCayman Islands Shipping Registryの海事監督官に報告する必要があります。
海事監督官へのお問い合わせ
当方へお問い合わせになるか、ケイマン諸島海事局(MACI)のイギリスオフィスまでお電話でお問い合わせください。